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大足石刻
2011年7月29日、今回の旅行で初めて四川省を出て重慶市にやってきた。重慶市はさすがに暑い。友達によると黒龍江省の金持ちが暖かい大連に家を買うのと同じように重慶の金持ちは涼しい(?)成都に家を買うとのこと(ほんと?)。内陸の重工業都市として栄えたこの町も最近は沿岸部の各省に経済的には圧されているのであろう。

重慶市には世界文化遺産「大足石刻」がある。またその他では重慶から武漢まで揚子江(長江)を船で下る三峡クルーズが有名。 せっかくとなりの四川省まで来たこともあり、今回の旅行では少し足を伸ばして重慶市の大足石刻を観光することにした。


大足石刻
今日は重慶ー(バス)→大足ー(バス)→成都のルート。大足になるべく早く着くために5時半起床し6時に友達の部屋で先日便利店で購入した朝食をとる。
大足の地図

大足の地図

重慶駅

ホテルを出ると大通りを隔てた対面が重慶駅。ちょっと駅名のネオンが壊れているが。この重慶駅に並んで正面左側に重慶汽車駅(バスターミナル)がある。

重慶汽車駅(バスターミナル)

重慶汽車駅に着くともう既にお客で満員。切符売場(售票处)には長々と列が出来ていったいいつ切符が買えるかわからない。

重慶汽車駅(バスターミナル)

これがバスの時刻表。大足行は6:10から21:30までバスがあり運行間隔40分と書いてあるが実際は頻繁に出ている模様(滚动)。実際我々が乗車したのは6:40のバスで運賃は60元。この表の外になるが参考までに成都行は5:30~21:30で30分間隔と書いてある。 バスに乗ると西進する。右手の山々に住宅団地が見える。重慶市内のもう一箇所のバス駅にも停車する。始発駅からは指定席だが途中駅からの乗車は自由席だ。渝昆高速を西進し邮亭高速出口まで1.5時間、ここから重慶大足汽車駅までさらに1時間で合計2.5時間である。昨日の火鍋のせいで胃が重い。バスの中では腹の調子が気になって仕方なかったが、大足に着くころにはなんとかおさまっていた。

大足県汽車客運中心の時刻表

終着駅の重慶大足汽車駅で下車。「成都行のバスはここからか」と運転手に聞くと、ここではなく「新車駅」発だという。早速タクシーを捕まえて「新車駅」へ向かってもらうとあっという間に着いた(後ほど地図を確認すると新車駅は重慶大足汽車駅の東600mの所にある橋を渡った所。)。タクシーの運転手に2時まで貸切(包車)でいくらかと聞くと250元と答えるので、なら結構と言ってタクシーを下車し新車駅(正確には『大足県汽車客運中心』という。)に荷物を預ける(寄存料2人の荷物全部で6元)。 成都行バスの最終は結構早く14時。このバスの切符を購入後、宝頂山石刻に向かうためタクシーに乗りに外に出たらさっきのタクシーが待っていて運転手がニヤニヤしている。

宝頂山石刻入口

ここまでタクシーで送ってもらった(約20分で40元)。大足には、この宝頂山石刻の他に東山石刻と南山石刻があるが、我友によると「中国人はだれもそんな所にいかない、宝頂山を見たら帰る」とのことで、どこかでのんびり朝食を取ってからここを見学することにした。

電瓶車

これが先日の成都の熊猫基地でも乗った「電瓶車」(往復3元)。大足もとても暑いのだがこの車に乗って風を切って走るのはとても気持ちが良い。。があっという間に大足石刻の入口に。

成渝酒楼

入口には商店街があり左側の成渝酒楼に入る。清潔な店。お薦めは「冬菜牛肉(35元)」だとのことなので、それとご飯を注文した。 なお写真の桃は友達が近くの露店で購入したもの。中国のレストランは持ち込み自由(?)。

大足石刻

商店街を抜けていくと宝頂山石刻の入口に着く。入場料(門票)は120元、入場時間は10:42。まずはこのように可愛い仏様がお出迎え。

華厳三聖像

1174~1252年に造られた高さ約8m、幅約15m、奥行約2mの彫刻。とても優雅で美しい。

釈迦涅槃聖跡図

同じく1174~1252年に造られた高さ約7m、幅約32m、奥行約5mの彫刻。釈迦が寝ていてその前に弟子が並んでいる像は確か敦煌にもあった。

大方便仏報恩経変相

高さ約7.3m、幅約15m,約奥行2mのこの彫刻はバチカンの「最後の審判」と同じ構図の仏教版。どちらが先に造られたのだろうか?真ん中に審判する人がいてその上には昇天した方々、そして下には。。

大方便仏報恩経変相

このように妖怪にずたずたにされる地獄に落ちた方々。人間が考えることは宗教を問わず似たり寄ったりだ。 なおバチカンの「最後の審判」との大きな違いは、こちらでは天国へ行くか地獄へ行くかは何人かの審判員の合議制のようなこと。

大足石刻の出口の商店街

大足石刻は、規模こそ小さかれ彫刻の内容は中国の三大石窟(敦煌、龍門、雲岡)に劣らない。なかなか迫力があり感動的だった。さすが世界文化遺産。
石刻を出るとこのような商店街を通りまた電瓶車に乗って駐車場に戻る。

宝頂山石刻のバス

駐車場に戻ってもタクシーの姿は無く、殆ど観光バスだ。観光バス以外に唯一このようなバスが停車しており大足行とのこと(1人4元で満員発車)。「新車駅まで」と言うとその近くで下ろしてくれるし、行く手で手を振る客はだれでも乗せる。運転席に「大足⇔宝頂山」と書いてあるバスが走っていれば手を振って止めて乗り込むのが正解かも。

鐘氏面荘

まだ成都行バスが出発するまで40分位あるので、新車駅ビルの側面にある「金氏面荘」で涼麺の昼食(3元)をとる。 冷たくてピリ辛でとても美味しかったが、我友には辛すぎたとのこと。 微妙に辛さの感覚が違うようだ。

新車駅(大足県汽車客運中心)

外から見た「新車駅」。3階以上はアパートになっており、かつ看板は木に隠れているので観光客はこのバス駅を見つけるのに苦労するだろう。

成都行バス

14時にバスは発車して成都に向かう。料金は101元。バスはトイレ付。外気は36度でバスの中は26度と気温差が10度もあって天国のよう。しかし四川省に近づくにつれて天気が悪くなり雨が降り出した。

快餐

成都に到着したのは以外に早く、大足から4時間もかからなかった(先行車を次々抜いていく乱暴運転。)。先日とても暑かった成都の気温は24度まで低下していた。 バスは成都火車(列車)駅付近の荷花池汽車駅に着く。降りると白タクやバイクタク、自転車タクばかりで、普通のタクシーがなかなか捉まらない。 雨も降るしトイレにも行きたいし、ということでとりあえずトイレが先、このバス駅でトイレを探し回ってチップも払わずに飛び込んだ。

ともあれなんとか懐かしい(?)成都百麗思汀城市酒店に戻ってきた。

昨夜は魅惑の激辛火鍋を十分堪能していたので、明日の最後の食事を楽しみにして今日は簡単な食事で済ますことにした。 ホテルの入口横にある地下のファーストフード店(快餐)はとても安くビールも含めて2人で50元程度。
ただしビールのグラスがないのでお椀でビールを飲むはめになった。 だが、米は東北米(東北とは黒龍江省、吉林賞、遼寧省の3省を言う)とのこと。味も食感も日本に近い。 これまであまり気にしなかったのだが、少なくとも一粒一粒が米の形をしている(この地方では、米をよくかき混ぜるからかあまり米の形ではなかったような気がする。)。 その後タクシーで街に出て友達が火鍋のスープ、漬けダレ一式を買ってくれた。こんど港南台の我が家で犬神様達を呼んで四川風の火鍋をするのが楽しみだ。
明日は最後の観光の「(世界文化遺産)都江堰と青城山観光一日旅」。食事前に友達に四川青年旅行社から電話があったが、観光バスは予想どおり6:30迎えに来るとのこと。毎日朝が早い。。
成都へ 楽山大仏と峨眉山 峨眉山 パンダ基地と成都市内観光
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成都双龍空港~帰国
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