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豊後の滝

酷暑の豊後の国(大分県)の滝めぐり

大分県の滝百選の滝は、「東椎屋の滝」、「西椎屋の滝」、「原尻の滝」と「震動の滝」の4つである。そのうち震動の滝は、長さ350mという日本一の吊橋工事を3年がかりで行っているため、平成18年春までは見学することはできない。
滝めぐりは、同時に有名な「湯布院岳」「別府温泉地獄」「久住山」「九重連山」を望みながら回れるのでとても爽快で楽しい。滝壺で、子供たち、カップルが浮輪やボートを浮かべ、酷暑の夏の涼を楽しんでいる姿もあった。
はYafooの地図です。適宜縮尺を変えて付近の道や位置関係を確認ください。


滝名場所 徒歩の高低
93西椎屋の滝大分県玖珠町100m程度
90東椎屋の滝大分県宇佐市安心地区50m以内
91原尻の滝大分県豊後大野市緒方地区50m以内



童話の里の 西椎屋の滝
広島(五日市)を5:00にお袋と車で出発。3日に渡る九州北部の9個の滝めぐりの開始だ。広島岩国道路、山陽自動車道を西進すると約1時間で周南市徳山港に着く。7:30発のフェリーにはまだ1時間強の時間の余裕があった。大分県国東半島の竹田津には2時間後の9:30に着く。国東半島北側の国道213号を宇土市に向って進み、そこから国道387号線に入る。

国東半島


387号線を院内、玖珠方向へ進む。途中「道の駅いんない」もある。国道は、ほとんどセンターラインのある走りやすい道である。また幅員狭小の部分も多少あるが、トンネル等のバイパス工事も進んでいるようである。 さらに進むと大分県の山々を望む山腹の道になり、高架橋、トンネルをいくつか抜けると「西椎屋の滝」入口の看板がある。 ここから左の道に入るとまず「日出生ダム」が現れる。 その少し先に、滝の無料の駐車場がある。

西椎屋の滝入口

滝の入口から、このように緑に囲まれた広い遊歩道を下っていく。するとまもなく滝を上から見下ろすことができる展望台に着く。

西椎屋の滝

上の展望台からでは滝壺が見えないため、展望台の入口左の遊歩道を下って滝壺展望台を目指す。 この道は階段が200段もありちょっとつらい。 しかし滝壺展望台では左の写真のように「西椎屋の滝」全体を眺めることができる(1枚の写真に全体を収めるのは難しい。)。 落差86メートル、奥耶馬溪の水を集め豪快に落ちる滝である。 滝の上に目をやると「日生出ダム」が目に入ってしまうのがちょっと残念なところ。なお滝の上は玖珠町、下流は院内町である。
玖珠町役場ホームページ
2005年8月11日

「西椎屋の滝」から「東椎屋の滝」へは、院内町市街まで戻り国道500号線を安心町の方へ向うのが無難そうだ。我々は途中、広域農道で安心町へとショートカットを試みたが、途中から看板の地名がよくわからず、苦労して宇土市安心町に到達することとなった。

前の滝トップホーム次の滝



耶馬溪の 東椎屋の滝
院内から安心町を経由し国道500号線を別府方向へ進む。 途中「東椎屋の滝」という看板が多々あるので、迷うことはなさそうだ。津房郵便局を越して2km弱進んだところで国道の右脇の道へ入っていく。

茶店

ここには嬉しい茶店がある。この茶店で「ざる蕎麦」を賞味。九州では、タレにうずらの卵を入れるのが一般的なようだ。 なお、この茶店には宿泊施設もあり、当日でも泊まれるようだ。
少し先の滝付近の駐車場は有料なので、この茶店の駐車場に車を駐車させてもらい滝の入口まで歩く。


茶店から滝の入口までは近い。滝の入口から滝までも、とてもなだらかな遊歩道であり、あちこちに甌穴もある。 滝に至る川(滝川)の水の溜まり場では多くの子供たちが水遊びをしていた。なお、子供たちだけでなく大きなワンちゃん2匹も犬掻きで水遊びを楽しんでいた。

東椎屋の滝

「東椎屋の滝」は落差85mの堂々たる滝である。 典型的な直滝で、特徴は、岩壁を末広がりにならずに一直線に落ちるところである。水量が少なかったのか、滝の背面の岩壁が透けて見えていた。

滝下の池

この滝は、直接滝壺ではなく手前の岩石に落下している。 そのためか、滝下の池は非常に穏やかで、この写真のように子供がゴムボートで遊ぶ姿も見られた。 しかし「滝壺危険」という看板もある。ご両親の滝に対する危険さの認識がとても甘い。もし深い滝壺なら一回沈むと二度と浮き上がれないといわれているのをご存知か?
大分県宇佐市のホームページ
2005年8月11日
次の「原尻の滝」は大分県竹田市の近くにある。国道500号線に戻り、別府方向に南下する。途中別府の「地獄めぐり」があり、湯気がたっているのが見える。 さらに南下して「別府IC」から大分自動車道に入り「大分光吉IC」から高速道路を出て国道210号・国道442号を竹田市方面に向う。

前の滝トップホーム次の滝



原尻の滝と久住山
原尻の滝は、竹田市の近くの大分県緒方町にある。 車は、国道502号からちょっと南に入った「道の駅原尻の滝」に停めるのがお薦め。容赦ない強い日差しが照りつけていた。
この滝は、緒方の平野の真中に落ち込むような幅120m、高さ20mの滝。 原尻の滝ができたのは今から約9万年前で、阿蘇山の大噴火で発生した溶岩が滝周辺で堆積し、多角形の柱がいくつも縦につなぎ合わされた柱状節理となりその隙間に水が入り込み、水流や水圧で圧倒された柱のつなぎ面が滝になったとのこと。

原尻の滝

地元では「日本のナイアガラ」と自負しているようだ。 強い直射日光の中、滝壺には子供たちのゴムボートが浮かび、滝の下の岩礁ではアベックが滝にうたれ、なんとものどかで平和な夏の一コマである。 ときどき、蜃気楼のように滝上に、熱気と水蒸気で揺れるながら走る車や、鳥居が見えたりする。 地元の子供2人が滝の上(20m位か)から順に滝壺に飛び込む度に、滝下では歓声があがっていた。
豊後大野市のホームページ

2005年8月11日

岡城跡

「原尻の滝」から、滝廉太郎の「荒城の月」で有名な「岡城址」は近いので立ち寄ってみた。
源平合戦において、郷土の武将「緒方三郎惟栄」が九州武士団を率いて、大宰府に落ちてきた平氏を九州から追い落とし、平氏滅亡のきっかけとなったとのこと。 しかしこの惟栄が、源義経を迎え入れるため、文治元年(1185)岡城を築城したと伝えられている。しかし、頼朝の怒りを買った惟栄は群馬県沼田荘に流され、義経入城の夢は幻と消え去ったのとのこと。(竹田市のホームページより)

九重連峰


岡城址を後にし、宿泊場所の飯田高原の「福岡女子大学つくしみ山荘」へ向う。 竹田から九重に向う国道422号線(肥田街道)は途中久住高原を抜けていくが、そこからはこのように勇壮な久住山を始めとする九重連山を望むことができる。この九重連山を越えた北側に飯田高原がある。

震動の滝(看板)


九重連山の北側には、飯田高原の水を集め落下する「滝100選」の滝「震動の滝」がある。 ただし、現在は長さ350mという日本一の(歩行者用)吊橋を建築しているため、滝が見学できる所へは有刺鉄線で塞がれて行けない。来年(平成18年)3月完成とのことなので、それを楽しみに待とう。 上の写真は、滝の入口にあった「完成予定の吊橋」の看板の絵を撮影したもの。過去紀伊半島十津川村の長さ250mの「谷瀬の吊橋」を渡ったことがあるが、長さ350mともなるとさぞ怖かろう! 吊橋の開通状況は九重観光協会のホームページを参照のこと。

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