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新緑の関東の滝々

今年のゴールデンウィークは快晴だ。

毎回各駅停車で旅行。いかに安く行くかも旅行の楽しみ。路線は時間優先のYahooの路線情報よりも料金順検索もできる駅前探検倶楽部の方が役にたつ。みんなこの連休いったい何をしているのだろうと思いながら今日も出発。どこへ行くのにも電車で3時間以上かかるが電車の中では何故かよく勉強ができる。往復で5時間以上も中国語の勉強ができた。身についたかどうかは別。
はYafooの地図です。適宜縮尺を変えて付近の道や位置関係を確認ください。


滝名場所 徒歩の高低
28丸神ノ滝埼玉県両神村100m程度
27棚下不動の滝群馬県赤城村100m以内



奥秩父の 丸神ノ滝
埼玉県両神村は、奥秩父にあり日本100名山の一つの両神山を擁する。 公共交通手段は、西武秩父駅・秩父鉄道秩父駅から西武観光バスで小鹿野町役場に行き、そこから両神村営バスに乗り換えるか(時間帯によっては村営バスの直通もある。)、秩父鉄道三峰口から両神村営バスで北上するかいずれかのようだ。
私は常に費用優先旅行なので、8:48西武秩父駅着の快速を降りて前者のルートを選んだ。 西武秩父駅は秩父山々へ向う登山客で賑わっていた。そして、駅前一番バス乗場から「小鹿野車庫行きバス(9:10発)」に乗りこみ約40分(460円)で小鹿野町役場に着く。そこのバス待合所には宮沢賢治の碑がある。お手洗い・喫煙場所もあり、またこの一帯の観光地図も無料でもらえる。
「丸神ノ滝入口」を通る「白井差口」行きバスは10:15発。マイクロバスのような可愛いバスだ。 両神山に向うのは北の「日向大谷口」からで、南の「白井差口」からの登山道は通行止になっているようなので、このバスに乗るの観光客は「丸神ノ滝」か「キャンプ場」に向う人ぐらいだろう。実際「小鹿野役場」からの乗客は私ひとりであった。11:04頃に「丸神ノ滝入口」に着く。


「丸神ノ滝」へは、一つ前の停留所「滝前」からも「東の道」を通って行くことができるが、下りが多い「丸神ノ滝入口」から入山する「西の道」がお薦め。 「丸神ノ滝」は上段・中段・下段の3段の滝なのだが、上の二つはこの「西の道」を通らないと見えないからだ。

丸神ノ滝入口

「丸神ノ滝入口」にはとくに売店もなく民家が数件あるだけ。5月の連休ということもあり、このように小森川には鯉のぼりがかかっていた。

東屋から丸神ノ滝を望む

「丸神ノ滝入口」からの西の道は最初ちょっときつい坂が続くが、途中に「東屋」がありこのように滝の3段が全て見える。「東屋」から下っていくと東の道との合流点の滝の前に出る。

丸神ノ滝の正面

滝の正面からはこのように見える。上から見るのと下から見るのではだいぶ様相が違う。滝壷はなく、滝の下では、子供たちが水遊びを楽しんでいた。

「滝前バス停」側の東の入口

東の道を通ってキャンプ場の入口をくぐり「滝前バス停」側に出る。 なお、この滝の付近には売店はおろか自動販売機もない(キャンプ場の自動販売機は壊れている。)ので、公共交通機関で来られる方は事前に食料・飲料位は用意していこう(あまりにも電車やバスの乗り換え時間が短かったので朝から何も食べていない)。

両神興業採石場

秩父市には採石場が多いが、両神村の鶯岩から川塩の間にも大規模な採石場がある。

奥秩父路を歩こう!(オレンジの道)
さて、1時間もあれば滝を十分鑑賞できる。「滝前」バス停に下りてきたのが12:00。 「帰りのバス」14:39までの約2時間40分をどう過ごすのかが問題だ。
ここでお薦めは、美しい清流の「小森川」に沿って両神村役場バス停留所まで歩くこと。 距離は約10km。道は起伏がないなだらかな下り坂が続くので(朝食・昼食抜きでも)とても歩きやすく気分も爽快だ。 商店は小森の分岐点近くまではないが、水分補給のための自動販売機は、唯一「川塩」集落の採石場の入口にある。 途中「節分草」の自生地もあったりする。
私は2時間弱で両神村役場の近くの「薬師茶屋」に到着。「野菜天ぷらざる蕎麦」を賞味。各地の蕎麦を食べ比べるのも私の趣味の一つ。
ここで埼玉県本庄市のご夫婦(?)と楽しい会話になる。 奥様は病院(?)の先生で、土日は遊べないため、いつもご主人が一人で山歩きをされているそうだ。今まで両神山や信越の山々を回られたそうだ。
まだ時間に余裕があったので、「両神村役場」を通り越し「美女が原」を過ぎ「大塩野」バス停から15:33発の西武秩父行きの村営バスに乗る。 秩父駅は、羊山公園の芝桜を見に来られた方々や、登山帰りの方々等首都圏に帰る観光客で賑わっていた。
祝!滝めぐり40個達成!
2005年5月3日

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赤城山麓の 棚下不動の滝
ゴールデンウィークの最終の土日の天気はあやしい。せっかくだからその前にもう一箇所訪問することにした。少しずつ東京から遠くなっており、ついに5時20分に西船橋を出発することとなった。東京から日帰りで行けそうなのはあと3〜4個だろう。
駅前探検倶楽部で検索すると、なんと亀戸から東武線に乗り伊勢崎で両毛線、そして新前橋から上越線に乗り換えるというルートが最も安いらしい。
東武線には3時間も乗車することになるが、価格は1,160円。動く書斎としてはお得である。 この滝の旅行記は車で行ったものが多いので、あえて電車での行きかたをご紹介したい。


棚下不動の滝は、このように上越線の津久田駅から2km範囲にある。駅からは徒歩で往復2時間もあればよい。 津久田駅は無人駅であるが、1時間に1本は停車する電車がある。駅には「名所旧跡」の看板もない。商店も食堂もまったくない地味な駅前だ。

上越線津久田駅

この駅の柵の外にはサツキが植えてあり満開であった。 駅を降りたのは3人位で、そのうち二人は電車が去ったあとの線路上を歩いて行った。何があるのだろうか? 私は、歩行者専用の踏切を渡り民家の間の細い道を通り、畑の間を抜けて県道に出た。

利根川

他に歩いている人もいない。途中畑作業をしている叔父さんが怪訝そうに私を見たので軽く会釈。しばらく進むと県道の下に爽やかな利根川の風景が広がる。

断層と雌滝

さらに進むと、山肌に壮観な長い断層が現れる。トンネルを抜けると棚下不動の滝の駐車場がある。この滝は雄滝、雌滝からなる。駐車場から雄滝に向う登坂の途中からその断層の割れ目を落下する「雌滝」を望むことが出来る。

棚下不動の滝〜雄滝

この坂道を登ると途中に棚下不動堂がある。先にも路が続いているがすぐ終点になる。不動堂の中に入り裏の約190段の石段を登りつめると雄滝の滝下に着く。滝の裏には、抉られた巨大な洞窟があり、結果として裏見の滝となっている。滝が洞窟を造ったのではなく洞窟の上に滝ができたよう思える。過去中越地震以上の大きな地殻変動でこの辺りの断層や洞窟ができてその後に流れが変わりこの滝ができたのではないかと思われ自然の脅威を感じさせられる。
日本の滝百選
棚下不動の滝(雄滝)
赤城村大字棚下字大岩

37メートルの断崖を一気に流れ落ちるこの滝が「日本の滝百選」の一つに選ばれました。初夏は、新緑、秋は紅葉に包まれ、さほど深山ではないが、深山幽谷に遊ぶ心持がし、仙境を感じさせるものがあります。これより北側には、雌滝(落差40メートル)があり「赤城村音頭」の歌詞(雄滝雌滝の仲の良さ)として、村民に親しまれています。石段下の棚下不動堂は、毎年1月28日が縁日で、文化3年(1806)赤城村勝保沢の大工星野幸右衛門の手に成った入母屋造唐破風向拝の彫刻の美しい建物でありましたが、昭和56年の火災によって失われ、現在のものは、再建されたものです。岩窟の不動堂奥院には、石造の不動明王が祀られています。
現地の看板より

今回は、付近に蕎麦屋がなかったので、東武線との乗換駅の伊勢崎で駅の外に出て「ジャンボ焼蕎麦(350円)」を賞味した。 伊勢崎線は始発駅だったので座ることができ、すぐに眠りに入った。
目が覚めると電車は満員で目の前で若い女性が床にしゃがみ込んで寝ている。周りには多くのお年寄りが座っていたり立っていたりしていたが皆元気そうだ。お年寄りが若者に席を譲ることもあってもいいのではないかと思いながら、十分睡眠が取れた私が彼女に席を譲った。彼女は立っている老人方に気兼ねしているようだったが、周りから促され座席につくとすぐに深い眠りについた。
皆様連休お疲れ様。
2005年5月5日

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